妊娠率統計2

妊娠統計1妊娠率統計2妊娠統計3

子宮の内診所見について

子宮の内診所見と妊娠率

子宮の大きさと前後の傾きに着目し、妊娠率との相関を調べました。以前には、子宮後屈は不妊の原因になると言われて矯正手術が行われたりしましたが、今回の調査では、後屈は不妊とはあまり関係がないようでした。大きさもあまり相関はありませんでした。ただ、後屈して小さい場合だけは妊娠率が有意に低いようでした。

子宮の内心所見と妊娠率

月経周期と妊娠率

月経周期と妊娠率の相関です。周期が25日から40日くらいの規則的な周期の方は当然普通の妊娠率です。25日より短い方や、90日までの長い周期の方も、妊娠率は変わりませんでした。90日以上(3ヶ月に1回以下の月経)のかたは40%とやや低い妊娠率となります。無月経の方は、第一度(黄体ホルモンの投与で月経が来る人)、第二度(黄体ホルモンと卵胞ホルモンの両方投与で月経のはじまる人)のかたとも20-30%の妊娠率でした。

月経周期と妊娠率

基礎体温と妊娠率

基礎体温を測定して得た所見と、妊娠率の相関を見たものです。 二相とは排卵後の高温期があることで、排卵があるということです。 一相とは排卵がないことです。 二相と一相で妊娠率に差がありませんが、これはたまには自然に排卵することがあることと、無排卵の治療がひろく行われているためと思われます。散発排卵とは2-3ヶ月に1回の排卵がある方ですが、同じ理由で妊娠率に違いはありませんでした。

黄体機能不全とは、高温期が短かったり、十分に高温にならない場合です。 卵巣の黄体という部分から出るホルモンが少ないために起こるのでこの名前があります。 治療法もありますが、妊娠率は低めでした。 不明の方は基礎体温を測定しなかった方ですが、妊娠率は低くはありませんでした。

基礎体温と妊娠率

子宮卵管造影の所見と妊娠率

子宮卵管造影とは、子宮内に造影剤を注入して、子宮の形や大きさ、卵管の通過性、腹腔内に入った造影剤の拡散の様子を見る検査法です。 次のグラフは子宮の形や大きさと、妊娠率の相関を見たものです。 大きさが正常か大きい場合は普通の妊娠率ですが、小さい場合は、妊娠率が高く、流産率も高いという結果でした。

子宮の形態異常

子宮の形態異常とは、双角子宮、単角子宮、重複子宮などの異常です。妊娠率(8/14)、流産率(2/8)共に正常の人と変わりありませんでした。 アッシャ-マンとは、子宮の中に癒着がある方です。妊娠率100%(3/3)、流産率33%(1/3)でした。 何れも例数が少ないので、参考にだけしてください。

子宮卵管造形・子宮の形態・大きさによる妊娠率と流産率
妊娠率統計2ページトップへ
妊娠統計1妊娠率統計2妊娠統計3

前のページへ戻る|国井クリニック

妊娠率統計2ページトップへ